内容説明
在日華僑および黄檗文化代表団、福清石竹山を訪問して交流
日本福清同郷会 2021年02月22日 21:58
福建省福清市発 22日、日本一般社団法人黄檗文化促進会会長の林文清氏や日本の福建出身の華僑団体の委託を受け、日本京都黄檗文化研究所研究員の林観潮氏、日本福建経済文化促進会理事兼日中福清工商会駐融連絡処代表、福清黄檗文化促進会副会長の鄭松波氏、福清黄檗文化促進会事務局長の念家聖氏らが福清石竹山を訪れ、文化交流を行いました。一行は中国道教協会副会長、福建省道教協会会長、福清石竹山道院住持の謝栄増道長から温かく歓迎を受けました。
まず、交流団は石竹山道院事務所主任の陳登平道長の案内のもと、観音堂、仙君楼、文昌閣、斗姆殿などを見学しました。その後、謝栄増道長が応接室で交流団と面会し、座談交流が行われました。
2018年初頭、在日福建籍メディア関係者の劉莉生氏や林観潮氏らの協力のもと、石竹山の九仙君が東京の日本道観に分炉され奉納され、中日文化友好交流の新たな美談となりました。
交流の中で、謝栄増道長は「石竹山には西漢時代から文化的な伝承があり、長い歴史の中で儒教、道教、仏教の三教が平和的に共存してきました」と述べました。石竹山道教の主要な信仰である「何氏九仙信仰」は、福建地方の特色を色濃く持っています。九仙君は、漢武帝時代の江西臨川出身の何氏九兄弟であり、遠く福建まで旅してきました。福州の于山で修行した後、仙游九鯉湖でさらに修行を積み、最終的に福清石竹山で神通力を発揮し、夢を通じて人々を救い、利益をもたらしました。
また、道教は中国の伝統的な宗教であり、道法自然や上善若水といった思想は現代社会でも重要な意義を持つと述べました。さらに、福建籍の華僑が海外に移住するに伴い、石竹山の九仙信仰文化が世界各地に広がり、九兄弟が常に一緒であることが海外華僑の団結の象徴であると語りました。
交流団のメンバーは、石竹山で発見された「自平石」が、日本へ渡航した黄檗隠元禅師と石竹山との歴史的なつながりを証明していると指摘しました。また、近年、中日両国で黄檗文化促進会が設立され、中日文化交流と民間友好を促進する新たな橋渡しとなっていることが強調されました。福建福清に起源を持つ黄檗文化は、中日友好の象徴的な架け橋となっています。
交流団は、日本は福建人が多く集まる主要な地域であり、特に福清出身者が多いと述べました。また、多くの在日華僑が石竹山九仙信仰文化がさらに日本に広まり、心のつながりが深まることを期待していると語りました。特にコロナ禍において、在日華僑にとって精神的な支えと慰めが重要であると強調されました。
座談会では、石竹山九仙君の分炉を日本の華僑社会で進めることや、中日石竹山夢文化交流を強化することで合意しました。
「中華夢郷」の美名で知られる福清石竹山は、夢を祈り、夢を叶える文化の発祥地です。2008年以降、夢文化祭をきっかけに定期的に盛大な夢文化祭が開催され、福建と台湾の道教団体や地域団体、宮廟が友好提携を結んできました。石竹山の九仙君は台湾の各地の宮観に分炉され、海峡両岸の道教界の絆を深めました。近年では、九仙信仰文化がインドネシア、日本、アメリカ、中国の香港やマカオ地域にも広がっています。